MESSAGE

代表メッセージ

なんつね創業100周年にあたり

おかげさまで、なんつねは2025年に創業100周年を迎えることができました。

1925年に曽祖父・南常治郎が南常刃物製作所を創業して以来、100年にわたり歩みを続けてまいりました。

刃物製造から始まり、1929年には日本で初めて食肉切断機を開発・販売。今日では「食を生み出すプロセス」を支える社会インフラ企業へと成長を遂げております。
これもひとえに、ユーザー企業の皆さまをはじめ、多くの関係者の皆さまのご支援の賜物であり、心より御礼申し上げます。
食肉産業を中心に食品業界の皆さまにご愛顧いただきましたこと、深く感謝申し上げます。

現在、食にまつわる社会課題はますます複雑化しています。安全性、食糧資源やフードロス、生産性や歩留まりなど、課題は尽きません。
一方で、食は「美味しいものを大切な人と楽しむ」喜びをもたらし、人生を豊かにする力を持っています。

私たちは、ユーザー企業の皆さまと共に、こうした課題の解決に取り組み、食をより豊かなものにしていきたいと考えています。
この想いこそが、次の100年、200年、300年へと紡いでいくべき、私たちの大切な使命です。

創業からの100年への感謝と、101年目以降への新たな決意をここに記し、ご挨拶とさせていただきます。

代表取締役社長南 常之

HISTORY

なんつね100年史

始動

「時代」
を切り拓く

  • 1925
    大正14年

    創業者・南常治郎、
    ⼤阪市天王寺区勝⼭通りに
    打刃物業、
    南常刃物⼯作所を開業

    創業者・南常治郎は若くして料理刃物鍛冶として名を馳せ、「南常」銘の刃物で⼈気を集めました。誠実な対応で信頼を築き、25歳で南常刃物⼯作所を創業しました。

  • 1929
    昭和4年

    国内初の食肉切断機を製造

    当時、誰も引き受けなかった輸入スライサーの替刃製作に、常治郎は未知の技術ながら挑戦。その経験を活かし、試行錯誤の末に完成させた製品は、国産初の食肉切断機に。「将来、日本の食卓にも食肉の需要が広がる」と確信し、屋号を「南常工作所」と改称して、食肉切断機の製造に邁進していきます。

  • 1949
    昭和24年

    業務の拡大に伴い、
    南常工作所を南常機械工作所に改称

    戦時中に大阪市生野区へ移転した南常工作所は、戦後しばらく製粉機や鯨肉スライサーなどを製造。やがて肉食文化の広がりとともに食肉スライサーの需要が拡大し、主力製品として本格的に生産が軌道に乗り始めます。

躍進

「市場」
を切り拓く

  • 1954
    昭和29年

    個人企業から脱却し、
    南常鉄工株式会社を設立

    南常男が2代目社長を継承し、株式会社組織として「南常鉄工株式会社」を設立。戦後復興とともに市場が整備されていき、食肉需要が拡大する中、1955年からはハムスライサー、ミンチ製造機、惣菜機の製造・販売も開始します。

  • 1960
    昭和35年

    業務拡大により
    大阪市生野区へ新工場建設。
    業界のトップメーカーへ

    食肉需要の拡大とともに社業は拡大。1960年に生野区へ工場を新設・移転し、ハム・ソーセージ製造機の製造にも着手します。また、当時斬新なデザインであったNT型肉切機が大ヒット。総合食肉機械メーカーとしての地位を確立していきます。

  • 1964
    昭和39年

    大阪府八尾市に加工機専門工場を建設、
    加工機部門を移転

    1960年代、食文化の欧米化が進みハム・ソーセージ需要が急増。注文に応えるため1964年に八尾工場を新設し、専門工場として製品開発も加速。多彩な製造機を市場へ送り出しました。

  • 1969
    昭和44年

    業務拡大による生産体制一本化により、
    藤井寺工場を新設・移転

    全国に整備した販売網と製品開発力の強化により、工場機能の一極化と拡張が必要に。藤井寺工場を新設し、製造拠点をすべて集約。現在に続く製造拠点の礎となりました。

  • 1972
    昭和47年

    日本初の「HTP(ハイトップ)冷凍スライサー」を展示・販売。圧倒的な支持を得る

    スーパーマーケットの台頭による冷凍肉の普及により、南常では専用スライサーの開発に着手。1972年に国産初の冷凍スライサーを発売し、食肉業界の圧倒的な支持を得ました。

  • 1984
    昭和59年

    高速スライサー「ミートロボ」を製造・発売

    マイコンの進化を背景に、南常は1980年代に超高速・省人化スライサー『NS-300ミートロボ』を開発・発売。国産初のバックヤード用システムスライサーとして大ヒットし、革新的な回転刃構造はその後の製品にも広く採用されました。

突破

「世界」
を切り拓く

  • 1985
    昭和60年

    中国に北京市と合弁で、北京南常肉食機械有限公司を設立

    海外生産拠点の模索中、中国の改革開放期と縁が重なり、1985年に日本の中小企業として先駆けて北京に合弁会社を設立。政府・北京市の手厚いサポートも受け工場は順調に稼働し、やがて現地需要の高まりを見せるようになっていきます。

  • 1989
    平成元年

    ドイツ・ビゼルバ社と販売独占契約を締結

    南常は、海外製品の輸入にも注力。中でもドイツの老舗メーカー「ビゼルバ」とは強固な関係を築き、1989年には独占販売契約を締結。さらに1991年にはイギリスAEW社とOEM契約が、1994年にはアメリカ・カルザス社との販売提携が成立します。

  • 1989
    平成元年

    世界の知見を活かした国産初のチョップ
    カッター「NCC-280」の製造・販売を開始

    南常が開発した国産初のチョップカッター「NCC-280」は、冷凍肉を高速かつ極薄にスライス可能な画期的な製品でした。展示会でも注目を集め、爆発的なヒットに。改良を重ねながら、現在も後継機が進化を続けています。

  • 1999
    平成11年

    韓国に永東テックと合弁で韓国南常株式会社(現・なんつねコリア)を設立

    生産拠点の重要性から1999年に「韓国南常(現・なんつねコリア)」を設立。スライサー各種の製造・販売を担い、なんつねグループ内でも現在に至るまで大きな役割を果たしています。

  • 2000
    平成12年

    国産初の定量スライサー「NPC-PT」の製造・販売開始

    定量スライサーの国産1号機『NPC-PT』を開発。導入のハードルを下げ「なんつね=定量スライサー」という印象を市場に定着させた新機軸の一台となりました。

革新

「未来」
を切り拓く

  • 2005
    平成17年

    株式会社 なんつねに社名変更

    2011年にはコーポレートロゴを一新。スライサーを原点に、丸刃をイメージした3つの白い円が3事業の展開と拡張性を象徴。人々に貢献する企業姿勢を表しています。

  • 2017
    平成29年

    お肉屋さんと消費者の架け橋に。
    テイクアウト専門店『ミート・デリ・モースト』開業

    食肉加工の技術とテストマーケティングの融合拠点として開業。職人監修の本格シャルキュトリーを提供し、精肉店支援と商品開発の最前線を担っています。

  • 2019
    令和元年

    ヘラスパイス ジャパンをM&A

    コンサルティング事業とスパイスの親和性が高いことからM&Aが成立。なんつねのさらなる価値拡張へ、大きな牽引力となっていきます。

  • 2022
    令和4年

    「ゼウス」、「スコーピオン」
    第1回FOOMAアワード2022 優秀賞を受賞

    省力化ニーズが高まる中、なんつねは自動盛付ロボット「スコーピオン」と高精度定量スライサー「ゼウス」を開発・販売。現場の課題に応える革新で、コロナ禍の中でも挑戦を止めず市場に応え続けました。

  • 2025
    令和7年

    創業100周年

    日本食ブームに健康志向も重なり、日本食が世界へ広がっています。これまで厚切り肉の独壇場であった海外市場でも、薄切り肉が注目されてきました。なんつねは高精度なスライス技術を通じ、「日本の食」を文化として世界に届ける挑戦を続けていきます。

LOGO&
STATEMENT

100周年ロゴ&ステートメント

株式会社なんつねは2025年10月に創業100周年を迎えるにあたり、
周年プロジェクトのロゴ、及びステートメントを策定しました。
私たちはこれらを100周年の「旗印」に、
歴史が裏づける信頼のブランドを社内外へと浸透させていきます。

100周年
ステートメント

「食材が持つ価値の国境をなくす」という、
私たちなんつねが実現させるべき未来を
創業時から受け継がれた挑戦のマインドで切り拓いていきます。